3月4日Aセク・ノンセクオフ会 ノンセク・テーブルのレポート(第1部)
3月4日に【アセクシャル・ノンセクシャル オフ会】を開催いたしました!
今回は合計20名の方にご参加いただきました!
お越しくださった皆様、本当にありがとうございました!
今までのオフ会で「もっとノンセクシャルの話をしたかった」というお声を多くいただいたため、今回はテーブルをアセクシャルとノンセクシャルの二つに分けることにいたしました。
この記事では、ノンセクシャルのテーブルで出てきたお話の一部をご紹介いたします。
アセクシャル・テーブルのレポート、ノンセクシャルテーブルの第2部レポートは、また後日に公開しますので、もうしばらくお待ちください!
ノンセクを知ったきっかけ
・ネットで調べて出てきた
ノンセクかもしれないと思ったきっかけ
・結婚相談所に登録して、何人か会ってみたけれど、会えば会うほど「付き合わなきゃいけない」「体の関係を結ばなきゃいけない」というプレッシャーを感じ、自分からお付き合いを終わらせた。結婚願望はあるけれど、最終的にそこまで行きつかなかった理由は性的なことが原因だと思った。
・最初、お付き合いしている時は楽しかったけれど、相手の言動から結婚後のことを考えさせられたことがきっかけで、結婚までいく前に自分から身を引いた。
・元々は同性愛者のグループに属していたけど、やはり違うと思った
・アセクシャルの概念は比較的LGBTsの界隈内で浸透しているように思えるけど、アセクは自分とは違うと思った。「(性欲はないけど、)好きな人はできる」で調べて、ノンセクシャルにたどり着いた
・今はネットで検索できるし、昔と比べてデータベースが豊富なお陰で、自分のセクシャリティに辿り着くのが早い
・お付き合いしてから自認する人が多い。色々と関係が進んでいく中で困難に当たってしまいがち。ずっと性的な関係を避けていたけど、恋人と接していく内に避けきれなくなる時期がきて、結果的に拗れてしまった
・ノンセクシャルに辿り着く前に、色んなセクシャリティを経由した方もチラホラいらっしゃいました
・怖い体験をしてノンセクシャルになった方もいれば、そういった経験がなくともノンセクシャルになった方もいる
カミングアウト
・パートナーにカミングアウトしたら、「せっかく生まれてきたんだからそういうことしなきゃ」「だから俺が教えてあげる」と言われた
・ノンセクシャルの場合、伝え方が中々難しい
・「知らないだけだよ」と唆されることがあるけど、そういう時にうまく説明できたらいいな
・カミングアウトしなくても最悪いいから、尚更どうするねんってなる
・ノンセクシャルというワードはこれから広がっていくと思う。だけど、それはありがたい事なのか、戸惑う事なのか
・ノンセクシャルの概念が広がっていく過程で、間違った情報が拡散されてしまうのが心配
・このままノンセクシャルであることをカミングアウトせずに過ごしていきたいので、ノンセクシャルというワードが普及すると周りにバレる恐れがある(特に、恋愛話が盛んな環境では、その可能性が高い)
・「なんで結婚しないの?」と聞かれるけど、「そんなの勝手だろ」と思う。そういった質問を上手く躱せる言い方を探していきたい
「一度もカミングアウトしたことがない」という方が多くいらっしゃるのが印象的でした
性嫌悪について
・ノンセクと性嫌悪は近い存在ではあるけど、細かいところが違うと思う。ノンセクは自分視点だが、性嫌悪は自分視点だけじゃなくて、下ネタも全部だめだったりする
・性的な話を友達とすることができるノンセク当事者はいるけど、それ自体がダメという方もいる。そういうのが性嫌悪なのでは?
結婚・パートナー・子供について
・パートナーとどういう関係だったら、ずっと一緒にいられる?
┗やはり、事情を理解してもらった方が長続きするのでは
・たまたまノンセク寄りの男性と幼馴染で、そのままパートナーになった方がいる
・ノンセクシャルの異性となら、一つ屋根の下で暮らせるかもしれない
・結婚はしたいけど、性的な関係を結べないから半ば諦めている
・結婚したいし、家族に憧れがある。だけど、恋愛というものをいまいち把握しきれていなくて、「友達とどうちがうの?」となってしまう
・少しアセク気味で、あまり人を好きにならない。結婚ってなんだろうと考えてしまう
・結婚相談所に登録して、十歳くらい年上の人を選べば性行為しなくて済むと思ったけど、それでも「子どもほしい」という男性が多かった
・性行為を、愛情表現として受け入れるべきなのか……?
・結婚すると「子どもがほしい」と思ったりするけど、結局子供を作るためには性行為が必要になってしまうから、それができないのは相手にも申し訳ない気持ちになる
・子どもが大好きで、産みたいという気持ちはある。けれど子供を産んだ時、「やっぱり父親が居た方がいいのかな……」という気持ちもある
結婚したいと考えている方は全体の三分の一ほどでした。
友情結婚について
・結果的には偽造結婚だから、やっぱりちがうなと思った。
・アンケートで「人工授精を希望しますか?」と聞かれて、だめだった。子どもを作ることは考えられないし、子どもを産みたいと考えたこともない
・五分ごとに人が回っていく感じで、とても大変だった。目まぐるしくて、誰と話したかも覚えていない
・友情結婚の、男性側の参加者はゲイとバイの方が多かった。ノンセクシャルの男性は50人中1人くらい
・もし友情結婚するとしたら、ゲイの人とルームシェアみたいな感じでしたい
・互いの人生の歴史を知っていきながら、年を取っていきたい。そこに性的な関係は必要ないと思う
友情結婚に興味がある方はかなり居て、実際に参加した方は二名いらっしゃいました。
ノンセクシャル当事者が集まるイベントについて
・個人や掲示板で、ノンセクオフ会をやっているところがある
・mixiのセクシャルマイノリティーのコミュニティ内でオフ会が開催されることがある
・ただ、やはりどこも頻繁にオフ会を開催していないみたい
・当団体スタッフの中村さんは、Aセク・ノンセクオフ会をやっている所がなさすぎて、当団体の前身である雑貨店に出向き「自分アセクシャルなんです。アセクシャルのオフ会開いてください」と代表(元店長)の今徳さんを脅して開催させた
その他
・異性愛者でノンセクシャルの男性はかなり少数派なので、理解してもらうのが尚更難しい。特に男性の場合、友人達が猥談で盛り上がるのを見させられる事が多い
・アセク・ノンセクはダブルマイノリティーが多く、特にアセクシャルとXジェンダーの両方を自認している方が多い
・「好きにはなるけど、その先のことはしたくない」というノンセクシャル当事者が居れば、「好きにはならないけど、その先のことは別にしてもいいよ」というアセクシャル当事者もいる
・アセクシャル、ノンセクシャルが一種のライフスタイルとして、当たり前のように受け入れられる社会になって欲しい
Follow @Sakuyoshi_Kujo
1996年生まれ。パンロマンティック。
19歳の時にXジェンダーを自認し、初めてLGBTs関連のイベントに参加する。
にじいろ学校主催のオフ会に参加し、『性別的な役割やセクシュアリティを意識することなく、自由に話せる場所を必要としていたんだ』と自覚する。
その後もオフ会に数回参加し、今徳氏に「活動のお手伝いをさせて欲しい」と申し出た。
以来、NPO法人にじいろ学校の広報を務める。
主にウェブサイトやSNSの更新、集会の企画を担当している。